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都心にタワーマンション が多く建てられている理由

uwamezukai

近年、東京や大阪の都心部では、タワーマンションの建設が目立っています。
なぜ、これほどまでに都心にはタワーマンションが多く建てられているのでしょうか?
今回は、その理由についてお話ししたいと思います。
[chat face=”8A17CDAD-1ED8-487D-8BE7-618E51B3FF3C-e1744520615237.jpg” name=”ワポチ” align=”left” border=”none” bg=”blue”]・なぜ都心にはタワーマンションばかり建つの?
・戸建てや板状の中高層マンションと何が違うの?
そんな疑問を持っている方に読んでほしい記事だよ![/chat]
それでは、いってみましょう!

都心にタワーマンションが建つ3つの理由

都心部には、次のような事情があります。

[box04 title=”都心部が抱える3つの事情”]

  1. 地価の高騰
  2. 土地の不足
  3. 建物の高層化による住環境の悪化

[/box04]

実は、これらの事情がタワーマンション建設と深く関わっているんです。
詳しくみていきましょう!

①地価の高騰:土地代はみんなで”割り勘”

1つ目は、地価の高騰です。
都心はアクセスや利便性が高く、需要が大きい一方で、供給できる土地は限られており、希少価値が上がっています

土地が高ければ、当然マンション価格も高くなり、購入のハードルが上がります。
そこで考えられたのが、「土地代をみんなで割ろう!」という考え方です。
マンション1棟あたりの戸数を増やし、土地代を何百人で分担することで、1戸あたりのコストを抑えることができるのです。

[box05 title=”例)20億円の土地に建てた場合”]

  • 建設費5,000万円の戸建ての場合
    ➡︎土地代を含む、1戸あたりの価格20億5,000万円
  • 建設費3億円の10戸の小規模マンションの場合
    ➡︎土地代を含む、1戸あたりの価格2億3,000万円
  • 建設費20億円の50戸の中規模マンションの場合
    ➡︎土地代を含む、1戸あたりの価格8,000万円
  • 建設費200億円の400戸のタワーマンションの場合
    ➡︎土地代を含む、1戸あたりの価格5,500万円[/box05]

建設費の戸あたり単価は小規模<中規模<タワーマンションの順に設定しましたが、土地代が安くなる分、1戸あたりの金額はタワーマンションが最も低くなりました

[chat face=”8A17CDAD-1ED8-487D-8BE7-618E51B3FF3C-e1744520615237.jpg” name=”ワポチ” align=”left” border=”none” bg=”blue”]土地代が高くなるほど、戸数を増やして”割り勘”した方が購入しやすくなる傾向が強まるよ! [/chat]

②土地の不足:狭い土地では”上に積む”しかない

都心では、広い土地がなかなか確保できません。
そのため、横に広げられない分、建物を上へ積み重ねる「高層化」が必要になります。

狭い敷地でも多くの戸数を確保できるという点で、タワーマンションは非常に合理的な選択なのです。

③高層化と住環境:法律も”背中を押して”いる

都心では、高層建築が可能になるような都市計画が設定されています。
特に容積率(ようせきりつ)の基準は地方と比較して高く設定されており、高いところでは1,000%超(=敷地面積の10倍の床面積)が認められているエリアもあります。

[chat face=”8A17CDAD-1ED8-487D-8BE7-618E51B3FF3C-e1744520615237.jpg” name=”ワポチ” align=”left” border=”none” bg=”blue”]日影規制が緩やかな地域も多いから、高い建物が建ちやすいんだ! [/chat]

ただし、周囲に高層建築が多い場合、日当たりや眺望の確保が難しくなります。
そのため、より高く建てることで住環境を確保しようとする動きが進み、タワーマンションの増加につながっているのです。

タワーマンションはWin・Win・Winの関係

このような背景に加え、タワーマンションには関係者それぞれにとってのメリットがあります。

[box05 title=”Win・Win・Winの関係”]

  • 購入者 にとってのメリット
  • 売り手 にとってのメリット
  • 行政 にとってのメリット[/box05]

◎購入者のメリット

  • 都心の一等地に住める
  • 建設費や管理費を購入者で分担できるため、豪華な共用施設を使える
  • 高層階なら日当たり・眺望に優れた住環境が得られる

◎売り手のメリット

  • 一等地×豪華な建物という商品価値の高い”売り床”をたくさん確保できる
  • 大規模開発により、事業者として高い収益性が期待できる

現在は、不動産バブルとも言える状況なので、好立地でのタワーマンション開発は特に注目されています。

◎行政にとってのメリット

  • 夜間人口の少ない都心に人が住むことで、治安が安定する
  • 定住人口の増加により、税収効果も期待できる

[chat face=”8A17CDAD-1ED8-487D-8BE7-618E51B3FF3C-e1744520615237.jpg” name=”ワポチ” align=”left” border=”none” bg=”blue”]「行政のメリット」って意外と見落とされがちだけど、まちづくりの重要な視点だよね! [/chat]

まとめ:都心にタワマンが建つのは”必須”だった!

いかがでしたでしょうか?
今回は、都心にタワーマンションが多く建てられる理由について紹介しました。

✅おさらい

[box05 title=”都心部でタワーマンションが建つ3つの理由”]

  1. 地価の高騰➡土地代はみんなで”割り勘”
  2. 土地の不足➡高く積み上げることで戸数確保
  3. 住環境の悪化➡高くすることで日当たりや眺望を確保[/box05]

さらに…

[box05 title=”タワマンはWin・Win・Win!”]

  • 購入者:都心に住めて快適な暮らし
  • 売り手:収益性の高い事業展開
  • 行政:治安や税収のメリット[/box05]

以上のように、都心にタワーマンションが多く建てられているのは、”都市の構造的な必然”と言えるのではないでしょうか

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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妻と娘と3人暮らし、ゼネコンに勤める一級建築士として、まちづくりに携わりながら、子育てに奮闘する30代サラリーマン
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